【後編】Pパタが選ぶ2019年ベストアルバム50
前編のつづきです。
25.LIZZO『Cuz I Love You』
まず、ルックスのインパクトに負けないド迫力のパワフルボーカルに持っていかれた。この声でもう勝ってるなという感じだが、それに負けじとグルーヴィーな演奏とコーラスが合わさり、華々しくゴージャスなリゾワールドが展開。エネルギーに満ち溢れた快作だ。是非ライブを観てみたい。
24.Binkbeats『Private Matters Previously Unavailable』
ジャケットに一目惚れして試聴したら音楽も最高だったシリーズ(もちろん購入済み)。基本打ち込みによるインスト(一部ゲストでボーカル招いてる)だが、随所にセンスの良さが光るダークでメランコリックな音世界に思いっきり浸れる。ちょっと他にはない、強い引力をもった作品。
23.私立恵比寿中学『playlist』
年間に二枚もアルバムをリリースするという勢いの感じられるエビ中。名うてのクリエイターの提供した楽曲はいずれも素晴らしく、ネオソウル、シティポップ、ロックなどバラエティに富んでいて聴き応え充分だ。メンバーの歌唱スキルも負けじと上がっているようで、ライブも観てみたい。
22.Erika De Casier『Essentials』
ポルトガル出身のシンガー。ウィスパー成分多めのボーカルがとにかくキュートで魅力的。音数の少ないエキゾチックな打ち込みトラックと相まって幽玄な世界観を作り出している。
21.Billie Eilish『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』(前作2018年No.7)
米・ロサンゼルス出身にして今や時代を象徴するアイコンとなったビリー・アイリッシュ。それでも特にプレッシャー等は感じられず、曲作りは基本的に前EP『Don't Smile At Me』の路線から大きく離れていない印象(ベッドルームで兄と共同制作、というスタイルもそのまま。結果的にデビューアルバムにあたる本作でグラミー5部門を受賞)。
あくまで内省的に、いち少女(制作当時17歳)の率直な気持ちが歌われていて、その繊細でイノセントな歌唱に心を揺さぶられる。ダークさとドリーミーさの狭間を漂いつつ、"私達はどこへ?"と疑問を投げかける彼女の行く先をこれからも見守っていきたい。
20.Sampa The Great『The Return』
アフリカ南部・ザンビア共和国出身のラッパー。高音域で、少し鼻にかかったような特徴的な声から繰り出されるラップが癖になる。コーラスを用いながらソウルやヒップホップ等の要素を落とし込んだ、流麗で、時に刺激的なトラックと相まってとても心地よい音楽体験が出来る。フィーチャーしてるアーティストも皆センス抜群だ。
唯一、19曲78分という長尺ゆえに気軽に聴きづらいという点だけがネック。
19.フィロソフィーのダンス『エクセルシオール』
4人組アイドルグループによる3rdアルバム。白状すると前作まではチェックはしつつも未購入で、今作で初購入。キャリアを重ねるごとにどんどん良くなっている印象だ。ファンキーでグルーヴィな演奏にそれぞれ個性のある4人の歌声が乗っかって、ゴキゲンにさせてくれる。本作リリース後の翌年にメジャーデビューしたがマンネリ化せず、現在進行系で進化していくパワーやエネルギーを感じさせてくれる。
18.sora tob sakana『World Fragment Tour』(前作2016年No.7)
メジャーデビュー後初のフルアルバム。リリースして間もなく風間玲マライカが脱退したため、4人の歌声が聴ける音源としては最後となった。1stアルバムとそれに続く2枚のEPまではオルタナロック色が強かったが、今作では初めて外部からの楽曲提供も受けたためかアーバンなポップスなども増え、洗練されたイメージにガラッと変わった印象だ。
正直、前三作まで(特に1stアルバム)に強い思い入れのあった自分としては当初かなり戸惑ったが、ライブでのパフォーマンスを観たり、しばらく時間を置いて冷静に聴き返したりしているうちに段々前向きに捉えられるようになった。むしろ同じ事を繰り返さず、きっちりクオリティを保ったままグループの可能性を広げたというのは称賛に値するだろう。アラビアンな旋律をブリッジにしたこのリード曲(M2)には痺れた。
17.Sudan Archives『Athena』
アメリカはオハイオ州出身のバイオリニスト / ボーカリスト(前述したTeebsの作品にも参加)。R&B、エレクトロを基調としつつ時折中近東の旋律等も取り入れた、オリジナリティと高いクオリティを兼ね備えた音楽。歌声もいい。
16.んoon『Body』
東京発のネオソウル系のバンド(バンド名の発音は「ふーん」)。ギターレスで、ベース、キーボード、ハープ(にサポートのドラム)という一風変わった編成なのだが、それらが夢のように美しいサウンドスケープを紡ぎ出す。元々はインストバンドだったようなのだが、それに黒人女性とおぼしきボーカルのJC(ハーフかもしれないが。あまり情報が出てこない)の繊細なウィスパーボイスが加わる事で一層輝きを増し、ちょっと他の追随を許さない極上の音楽に昇華した感。ヤバい。ヤバ過ぎる。
本作は前年にリリースされた1st EPに次ぐ2nd EPなのだが、もうマジで一刻も早くフルアルバムを出して欲しい(追記:2021年リリースの3作目もEPでした)。6曲のEPという事でこの順位に留めたが、もしこのクオリティの楽曲が並ぶフルアルバムだったならトップ3に食い込んでいただろう。
15.Little Simz『Grey Area』
ロンドン出身のラッパーの3rdアルバム―との事だが僕は本作で初めて彼女の存在を知った。とにかくラップがかっこいい。Dopeなトラックと同化するような、時に引き裂くようなエッジの効いた彼女のフロウに魅せられっ放しの10篇。
14.尾崎由香『MIXED』
近年アーティストデビューする声優マジで増えたよなーと思うが、その中でも本作は好みにジャストフィットしたポップスで、愛聴する一枚となった。北川勝利や沖井礼二、ミトといった鉄板のクリエイターによるクオリティの高い楽曲に支えられ、スキルは決して高いとは言えないもののイノセントでまっすぐな歌声で瑞々しくデビューを飾っている。
彼女が作詞を手掛けたテクノ調のM8「ice cream」のサウンドや、郷愁を誘うメロディーの冴え渡るギターロックM10「ハートビート・サイレン」など、聴きどころ多数。
13.桜エビ~ず『octave』(前作:2018年No.40)
6人組アイドルグループ(※ukkaに改名したのち本作に参加していた桜井美里と水春が卒業し、4人体制を経て新メンバー2名が加入し再度6人になった)の、2018年6月から12ヶ月連続リリースしたシングル12曲に新曲「せつないや」を加えた全13曲の2ndアルバム。一聴してまずハッとさせられるのがサウンド。明らかに予算がアップしたと思われるがw、より奥行きと厚みが生まれていて、かつ心地よく聴こえる独自の反響の処理が施されていたりと、グッと洗練度合いが増した印象だ。
ライブ定番曲で特に人気があるのはM6「リンドバーグ」やM10「それは月曜日の9時のように」あたりだと思うが、他にも、切なさをはらんだメロディーがドラマチックにエスカレーションしていくM2「214」や、印象的なカッティングギターを筆頭にグルーヴィーなバンドアンサンブルとメンバーの伸びのある歌唱が夏空に誘うようなM4「灼熱とアイスクリーム」、輝かしい未来を目指して走っていく、ポジティブで力強いバイブスに満ちたM11「キラキラ」など、一曲一曲が光を放つ非常に完成度の高いポップアルバムに仕上がっている(前作で聴けたゴリゴリロック系の曲がなくなってしまったのは少々残念だったが、それを補って余りあるレベル)。
余談だが2020年のツアーチケットを取っていたがコロナで中止となってしまったため未だに生ライブ未体験である。今年こそ体験したいところだが無事行けるかどうか……。
(追記:2021年ライブ行けた! 4人になっていたもののポジティブなバイブスに溢れていて素晴らしかった)
12.Tank and The Bangs『Green Ballon』
米・ニューオリンズで結成されたネオソウル系バンドのメジャーデビューアルバム。R&B、ソウル、ヒップホップ、ジャズ等を自由に行き交うバンド演奏のセンスの良さもさながら、それらを最大限に活かす黒人の女性ボーカリスト・タンクの歌唱スキルには目を見張るものがある。とてもソウルフルでバラード時にはしっとりと聴かせてくれるし、時折それに負けないくらい言葉数の多い高速ラップも披露していて、その切り替えも非常にナチュラルで滅茶苦茶カッコいいのだ。既に本国では注目を集めているようで、ジ・インターネットくらいの人気が出てもおかしくない、十分なポテンシャルを感じる。
11.Jeanne Cherhal『L'An 40』
フランスのSSWの5thアルバム。2004年の2ndで知ってそのセンスに惚れ込み、続く2006年の3rdまで買ったものの、しばらくリリースが途絶えたことで4th(2014年作)を見逃し、本当に久しぶりに彼女の新譜を聴くことになったのだが、これまでの作品を遥かに凌駕する出来で驚いた。今作ではこれまで以上にバンドサウンドが前面に出ていて、多くの楽曲で管楽器や重厚なコーラスを取り入れ、力強く鳴り響くドラムと共に展開する様は相当にロックだ(調べてみると、ソロデビュー前彼女は様々なロックバンドに参加していて、ソニック・ユースの影響も受けていたとの事)。
ベースとなっているのはあくまで彼女の鍵盤による弾き語り(歌)だが、バンドのグルーヴが加わることでより外に開かれたものになったようで、聴いていて清々しい気持ちになる。タイトルの『40年目』とは自身の年齢を指すのだろうか。キャリアの集大成的傑作だろう。
10.Sequoyah Murray『Before You Begin』
なかなかの突然変異体。彼が音楽を作るキッカケになったというグライムスやアルカらに負けず劣らず、強固な世界観をもったアーティストである。ざっくり言うとゴスペル色の強いフューチャーソウル、って感じだろうか。アメリカはアトランタ出身だがその歌唱(とルックス)からはアフリカンの血が強く感じられ、リバーブのかけられた歌声は独自の音像(打ち込み主体で、要所で生楽器を用いている)と相まって、蜃気楼に包まれるような一種の酩酊感をもたらす。圧倒的なスケールとオリジナリティを誇る音楽だ。リリース時点で23歳、これがファーストアルバムとは末恐ろしい才能である。ちなみに名前の読みは国内盤の表記によると「セクォーヤ・マリー」とのこと(ネットには「セコイヤ」とも)。
9.Daichi Yamamoto『Andress』
京都出身・ジャマイカ人の母と日本人の父をもつハーフのラッパー。ダークめな(それでいてアーバンで先鋭的な)トラックに乗せ、低音で呟くようなラップをするのが基本スタイルだが、英語と日本語をナチュラルに使い、時には歌も取り入れるそのフロウは変幻自在で小気味いい。客演にはSSWの中村佳穂やジャズピアニストの桑原あいといった、彼に共振するようなノーボーダーな音楽性のアーティストが呼ばれ、アルバムに華を添えている。今後の活躍が楽しみなアーティストだ。
8.Solange『When I Get Home』(前作:2016年No.8)
前作に引き続き文句なしの完成度。派手さはないが、繰り返し聴くほどに味わい深く楽しめる至高のインディR&Bだ。残念ながらCDのリリースがなかったためレコードを購入したのだが、音源を音楽プレイヤーに入れるためのDLコードを付けて欲しかったな。
7.Burna Boy『African Giant』
西アフリカはナイジェリア出身のシンガーソングライターによるデビューアルバム。大陸を鳥瞰するかのような雄大なサウンドスケープに、味わい深いアフリカンなボーカル(低音域メインかと思いきや時折ウィークエンドばりの美しい高音を聴かせたりとレンジの広さに驚く)、ラップが何とも心地よい。ともすればワールドミュージック然としてとっつきにくくなりそうなラインだが、洗練されたサウンドプロダクションを施し、聴きやすいポップに仕上がっていて唸らされた。
6.Arlo Parks『Super Sad Generation』
イギリスはサウスロンドン出身でナイジェリア、チャド共和国、フランスなど複数の血を受け継ぐ女性SSW。本作リリース時点で18歳とかなりの若手だがソングライティング能力が異常なほど高く、その内省的なトラックと歌は深く心に沁み渡る。歌詞は付属していなかったが、聴いていてイメージされるのは孤独感や、その中で己の信じる美や信念を堅く守り続けようとする強さとか、そういうものだ。モダンな感性の光るインディR&B界の新星。今作はミックステープではなくアルバムのようだが(位置づけがいまひとつ判らない)、"デビューアルバム"としては2021年1月にリリースされた作品になるようだ。
5.Lady Donil『Enjoy Your Life』
彼女もBurna Boy同様ナイジェリア出身のシンガーソングライターで、本作がデビューアルバム(ジャケ写だけでは判りにくいが2019年のリリース時点で10位のセクォーヤと同じく23歳である)。欧米の洗練されたR&Bのサウンドを基調としつつ、祖国のトラディショナルな音楽をミックスして独自のポップへと昇華するセンスが見事だ。各楽曲に非常に強いフックがあり飽きずに聴かせてくれる。
同じナイジェリアのシンガーを客演に招いていて、いずれも素晴らしい歌声を披露していて聴き惚れるが、彼女たちは(売上至上主義の)メインストリームに反発するオルテというムーヴメントを形成しているという。よりエキサイティングな音楽が続々と生まれそうで、今後もアフリカから目が離せない。
4.FINAL SPANK HAPPY『mint exrocist』www.bureaukikuchishop.net
菊地成孔と、ODこと小田朋美によるユニット(1期・2期と別メンバーでSPANK HAPPY名義での活動歴があったようだがそちらは未聴)。菊地成孔と言えばジャズのイメージが強かったが、こちらではテクノ、ハウス、エレクトロニカ、AORなどをやっていて、いずれもキャッチーさに溢れた高水準のポップスで舌を巻いた。M2・Beck「Devils Haircut」カバーでの不協和音っぽい鍵盤やM9「共食い」の曲調など、時折覗くダークな面がいいスパイスになっていていい感じ。
3.Tool『Fear Inoculum』
孤高にして崇高なる唯一無比のUSバンド・トゥールの、13年ぶりの復活作にして問答無用の傑作。正直前作『10,000 Days』は聴いてて途中でダレてしまいがちであまりリピートする気になれなかったが今作は違った。7曲80分で内6曲が10分越えという極端な構成ながら、すべての曲が圧倒的な創造性と構築美を伴いエネルギッシュに躍動していて、余裕で最後まで聴けて何度でもリピートしたくなる出来なのだ。ギター、ベース、ドラムス、ボーカルによる、使い古されたロックというフォーマットでも、十分にオリジナリティに満ちた音楽がやれるのだということを彼らは教えてくれる。
未だに2006年のサマソニで体感したライブの凄まじさが忘れられない。またあの音を浴びれる日が来るのを、心待ちにしている。
2.FKA Twigs『Magdalene』
名前は知っていたけど聴けていなかったシリーズ。祈りを捧げるかのような美しく繊細な高音ボーカルに耳を奪われる。それに、この世の光と影を鮮やかに描き出すような研ぎ澄まされたサウンドスケープが合わさって完璧な世界観が構築されており、ただただ圧倒された。深く胸に訴えかける、本当に力のある音楽だと思う。
1.Kindness『Something Like A War』
UK出身のシンガーソングライターの3rdアルバム。僕は今作で初めて耳にしたのだが、インディロック・R&B・HIPHOP~ハウス等の要素をナチュラルに溶け込ませたその洗練されたサウンドに一瞬で虜になってしまった(ソランジュや、本作の共作者でもあるブラッド・オレンジが盟友とのことで納得)。カインドネスは母親の母国・南アフリカの音楽に強い関心を持っているようで、実際に本作でかの国のシンガーを起用もしつつ取り入れているが、そのノーボーダーな感覚が豊潤でオリジナリティ溢れる音楽に結実していて素晴らしい。前述したLady DonilやBurna Boyなどの極めて優れたアーティストらが活躍をみせるアフリカは、今後ますます無視出来なくなりそうだ。
~2019年ベストまとめ~
01.Kindness『Something Like A War』
02.FKA Twigs『Magdalene』
03.Tool『Fear Inoculum』
04.FINAL SPANK HAPPY『mint exrocist』*
05.Lady Donil『Enjoy Your Life』
06.Arlo Parks『Super Sad Generation』
07.Burna Boy『African Giant』
08.Solange『When I Get Home』(前作:2016年No.8)
09.Daichi Yamamoto『Andress』*
10.Sequoyah Murray『Before You Begin』
11.Jeanne Cherhal『L'An 40』
12.Tank and The Bangs『Green Ballon』
13.桜エビ~ず『octave』(前作:2018年No.40)*
14.尾崎由香『MIXED』*
15.Little Simz『Grey Area』
16.んoon『Body』*
17.Sudan Archives『Athena』
18.sora tob sakana『World Fragment Tour』(前作:2016年No.7)*
19.フィロソフィーのダンス『エクセルシオール』*
20.Sampa The Great『The Return』
21.Billie Eilish『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』(前作:2018年No.7)
22.Erika De Casier『Essentials』
23.私立恵比寿中学『playlist』*
24.Binkbeats『Private Matters Previously Unavailable』
25.LIZZO『Cuz I Love You』
26.Teebs『Anicca』
27.yeule『SerotninⅡ』
28.Brittany Howard『Jaimie』
29.kuro『JUST SAYING HI』*
30.Velvet Negroni『Neon Brown』
31.Robert Glasper『Fuck Yo Feelings』
32.・・・・・・・・・『Points』(前作:2018年No.38)*
33.Kim Gordon『No Home Record』
34.Nick Cave &The Bad Seeds『Ghosteen』(前作:2016年No.4)
35.Red Velvet『'The ReVe Festival' Finale』
36.Anderson .Paak『Ventura』(前作2018年No.37)
37.Jeff Ballard『Fairgrounds』
38.Task have Fun『BLUE ALBUM』『RED ALBUM』『GREEN ALBUM』*
39.Jamila Woods『LEGASY! LEGASY!』
40.Philip Bailey『Love Will Find A Way』
42.始発待ちアンダーグラウンド『始発待ちアンダーグラウンド』*
43.Madonna『MADAME X』
44.乃木坂46『今が思い出になるまで』*
45.Avery R. Young『Tubman.』
46.THE ALEXX『VANTABLACK』*
47.Vira Talisa『Primavera』
48.KIRINJI『cherish』*
49.Maison book girl『海と宇宙の子供たち』(前作:2017年No.35)*
50.おやすみホログラム『5』(前作:2018年No.31)*
国内アーティストは18組、2018年作は12/40だったので割合はやや増えたかという感じだけど、よく見るとうち声優・アイドル系が11組、非アイドルの国内アーティストは7組だけとそんなに少なかったのか……と少々驚いた。
1位のカインドネスは一聴して「こいつは年間ベスト候補だ!」と思ったし実際にそうなったけど、僕の見た限りメディアや個人のベストアルバム選考でも見かけなかったのが意外だった(とんでもない傑作なので未聴の人は聴いてみてね)。
選外だけど出来がよかったもの・気に入ったものをいくつか挙げると、アイドル系では3776『歳時記』(傑作だけど長くてかなり気合入れないと聴けずリピートしにくいというところで外れた)や、nuance『botän』(EP。ずっと希望してるけどフルアルバムだったら確実にランキング入りする)、ロック系でHalf Mile Beach Club『Be Built, Then Lost』、Battles『Juice B Crypts』、他、パソコン音楽クラブ『Night Flow』、Jean-Michel Blais『Matthias & Maxime』など。
さて、もう2022年になるけど2020・2021年作はまだ全く 手 つ か ず です(ランキングすら決めてない)。これからやっていくけど果たして追いつく日は来るのだろうか……
この2019年分まではすべてフィジカル盤を購入したものだけで構成されているけど、2020年からはコロナ禍で(店舗に行きたくても行けず)Spotifyをより活用するようになったため、そこで見つけた配信のみの作品も選出することになりそうです。それではまた。
2020年ベストはコチラ